Jewelry's world

Glistens matches the decoration

「医師への普及啓発も必要」―改正臓器移植法

 
 来年1月に施行が迫っている改正臓器移植法の「親族への優先提供」規定について、国民に対する普及啓発方法などを議論するため、厚生労働省は10月13日、「臓器移植に係る普及啓発に関する作業班」(班長=篠崎尚史・東京歯科大市川総合病院角膜センター長)の初会合を開いた。

 同作業班は、臓器提供意思表示カード(ドナーカード)の様式や、移植医療の普及啓発方法などを検討する。親族への優先提供規定については、施行が来年1月に迫っていることから、当面はこの規定についての効果的な普及啓発を行うため、周知すべき内容や普及啓発のための手段などを優先的に議論する予定だ。

 その後の意見交換では、親族への優先提供に関するドナーカードの様式について、日本臓器移植ネットワーク広報・普及啓発部長の雁瀬美佐班員が、現在配布されているドナーカードを無効にせず、親族へ提供する旨を新たに書き添える方法を有効にすべきと主張。東邦大医学部腎臓学教室教授の相川厚班員は、インターネットを活用した臓器提供意思登録システムに、親族への提供を希望する旨を登録する方法を提案した。

 また、親族への優先提供規定を国民に周知する方策について、マッキャンヘルスケアワールドジャパンのストラテジック・プランナーの石川晴巳班員が、紙媒体は配布するのが大変だとして、インターネットなど既存のものを活用した広報をすべきと主張。聖マリアンナ医科大脳神経外科学医学博士の小野元班員は、国民だけでなく、現場の医師などに対して普及啓発をしないと混乱が生じるとの懸念を示した上で、「早々に医師に向けて強いメッセージを与えなくてはならない」と強調した。

 次回の会合では、並行して開かれている「臓器提供に係る意思表示・小児からの臓器提供等に関する作業班」での議論の動向を踏まえながら、この日議論となったドナーカードの在り方や国民に周知する方策などについてさらに議論を深めていく予定。

2009年10月17日 at 5:20 PM Comments (0)

新型で診療時間延長は「届け出不要」

 

    新型インフルエンザ対策で一時的に診療時間を延長する医療機関が診療時間を変更する際の届け出を不要とすることなどを盛り込んでいる。厚労省は8月28日付の事務連絡で、流行拡大に備え診療時間の延長などを診療所に要請するよう都道府県などに求めていた。

 事務連絡は10月6日付。それによると、新型インフルエンザ発生時に、敷地外のビルの一室を借り上げることなどによって専用の診療室を設けることは、構造設備上、一体と言える場合で、設備の管理に支障がなければ可能とした。また、医療機関を開設している主体が、既に別の主体が診療所を開設しているのと同じ空間・部屋に新たな診療所を開設することは、診療時間の重複がなく、管理責任が明確であれば、新型インフルエンザ患者に対応するための一時的な措置として認められる。
 
 
 さらに、医療法人が新たに診療所を開設する際には本来、定款などの変更について都道府県知事の認可が必要だが、急激な感染拡大に緊急的に対応するため一時的に開設する場合には、開設後の認可でもやむを得ないとしている。

 厚生労働省はこのほど、「新型インフルエンザ患者の対応のための外来開設にかかわる医療法上の取り扱いに関するQ&A」を都道府県などあての事務連絡で示した。

2009年10月17日 at 5:19 PM Comments (0)

厚労省の現役医系技官が国の新型対策を批判

  
 「新型インフルエンザとがん患者―ワクチン問題を考える」をテーマにしたシンポジウムが10月13日、東京都内の国立がんセンター中央病院で開かれた。シンポジウムでは冒頭、「厚生労働省崩壊」(講談社)の著書で知られる同省の現役医系技官の木村盛世氏が講演。「(成田空港の)検疫にお金と人をつぎ込んだのが一番の問題だった。(医師の派遣で)病院機能がおろそかになり、貴重な現場の時間が奪われた」と指摘し、新型インフルエンザ発生初期の国の対応を痛烈に批判した。

 羽田空港内の東京空港検疫所支所で検疫官を務める木村氏は、空港内の人の流れが速いことやウイルスに潜伏期があることなどから、空港検疫は「基本的に潜伏期があるものはどんな病気も駄目だ」と主張し、赤外線サーモグラフィーで体温を診るだけの検疫の効果に疑問を呈した。また、検疫法が海外渡航の少なかった時代に制定されている点に触れ、海外旅行中のトランジットなど、人々の行動が多様化した現代では「同時多発的なアウトブレークが起こる」と指摘した。

 木村氏は国の新型インフルエンザ対策が引き起こした問題点について、▽医療崩壊の加速▽罹患者への差別▽タミフル耐性ウイルスの危険性―などを例示。予防投与などでの多用でタミフル耐性ウイルスが生まれる可能性が高まったとして、「本当に使わなければならない時にタミフルが効かなくなる」と危機感をあらわにした。そして、現代の感染症対策におけるバイオテロ対策の重要性を強調した上で、「(日本は)地下鉄サリン事件から学んでいない」と痛烈に批判した。

 木村氏に続いて講演した患者団体「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の事務局長の高畑紀一氏は、細菌が髄液に侵入して脳の髄膜に炎症を起こす感染症「細菌性髄膜炎」について説明した。

ヒブと肺炎球菌による細菌性髄膜炎はワクチンでの予防が可能なことから、海外では「過去の病になっている」とした上で、日本でヒブワクチンが承認されたのが2007年1月と「米国より20年遅れている」と指摘した。そして、諸外国で承認された医薬品が国内で未承認のため患者が使用できない「ワクチン・ラグ」について、「ワクチンによる疾病予防を国家的施策として位置付けていないことが最大の問題点だ」と訴えた。起因菌の6割強を占める「ヒブ」から発病する「ヒブ髄膜炎」について、高畑氏は5歳未満の国内の推計患者数が年間で約600人とするデータを紹介。

2009年10月17日 at 5:17 PM Comments (0)